香典の表書きの書き方と包む現金の相場

2017年02月06日
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香典はお葬式に参列するときに霊前に供えるお供え物です。昔はお線香、香木、抹香などをお供えするのが一般的でしたが、いまは不祝儀袋に現金を包んでお供えするのがマナーになっています。故人の供養のためにお供えする意味合いの他に、遺族に対して「少しでも葬儀費用の足しにしてほしい」という相互扶助の意味あいもあります。現金を包むのが不祝儀袋です。不祝儀袋の種類や、封筒の表に記入する表書きの書き方は、葬儀の宗教によって異なります。蓮の花のイラストが描かれた不祝儀袋は、仏教の葬儀で使用します。表に記入するのは「御霊前」「御仏前」「御香典」などが一般的です。神式での書き方には、「御霊前」「御玉串料」「御神前」「御榊料」などがあります。

ユリの花や十字架が書かれた不祝儀袋は、キリスト教式の葬儀に参列するときに使用します。表書きは「御霊前」「御ミサ料」「御花料」などが一般的です。ただし、同じキリスト教でもプロテスタントの場合は御霊前を使うのはNGです。御霊前はプロテスタント以外では仏式、カトリック、神式とほとんどの葬儀で使えて汎用性が高いので、もしもの時に覚えておくと便利です。なお、表書きは不祝儀袋の水引の上の中央に薄墨で記入します。そして水引の下には、同じように薄墨で自分のフルネームを記入します。包む現金に関しては、自分自身の立場や年齢、自分と故人との関係、地域の相場などによって、臨機応変に変える必要があります。故人が祖父や祖母の場合は1万円~2万円、父か母の場合は10万円、兄弟の場合は5万円が全国的な相場です。

故人が友人や知人、取引先関係者、ご近所の人の場合は5千円が相場です。これは一般的な相場です。会社社長など社会的な地域が高い人の場合は、立場にふさわしい現金を包む必要があります。ただし、香典返しをする遺族側の立場にもなって、常識はずれに高額な現金を包むのを控えることも大切です。また、金額に応じて不祝儀袋の種類を選ぶのもマナーのひとつです。1万円以内であれば、水引きが印刷されたシンプルな略式不祝儀袋でもOKです。包む現金が1万円以上になる場合は、高級和紙に銀の水引きをかけたワンランク上の不祝儀袋を使用することをお勧めします。

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